私と、シアワセのたねのこと。

さいしょに。

プロフィール

主なお仕事

さいしょに。

うれしいとき。
きれいな景色や素敵なモノに出逢ったとき…。
毎日の暮らしのなかで、心がふーんわりと優しく音をたてるたびに
思い出す人がいます。

私のいちばん大切な人の、おばあちゃん。
おばあちゃんはいつも笑顔を絶やさず、お花をこよなく愛する人でした。
そして、庭のお花を前に、よくこんな風に話して聞かせました。
「ほら、見てごらん。お花もちゃーんと生きてるんだよ。
みんな一生懸命がんばって、大きくなって、そのごほうびに花が咲くんだ。
だからね、どんなお花も尊くきれいで、ほんとうに大切な“いのち”なんだよ」

でも、それをひとり占めしてはいけないと
丹誠こめて育てたお花をたくさんの人におすそわけしては、
おばあちゃんは、こう言ったそうです。

「お花を見ると、ニコニコうれしくなるだろう？　
どうしてだか、わかるかい？　
お花はね、“幸せのたね”なんだよ。
分けてあげれば、みーんなが幸せな気持ちになれる。
そして心に“たね”が宿るんだ。
それがまた育って、花が咲いて、どんどん幸せが増えていくんだよ・・・」
お花は、幸せのたね──。
とびっきり優しくあったかい気持ちになれたとき、
今でもふーっと重なるように、
おばあちゃんの日だまりのような笑顔とこの言葉が浮かんできます。
そして、思います。
お花だけでなく、心のたねも大切に──。

いまも、そしてこれからも、
おばあちゃんからいただいた“心のたね”を枯らさず、なくさず、
新しいたくさんの“たね”を紡ぎ出していけますように。
そして、私から生まれた、ささやかな“たねたち”を
誰かに──願わくば少しでもたくさんの方におすそわけしながら
生きていければいいなあ…って、思っています。